こんにちは!
Sprint-Academyのngryoです!
2回にわたって速く走るには?というテーマで記事を投稿しました。
以下、復習です。
速く走る為には⇒速く移動する⇒
速く移動するには⇒重心移動が大切⇒
重心移動するには⇒重心移動しやすい走り方と重心移動しやすい身体作り
重心移動しやすい走り方とは⇒重心で重心を運ぶ
重心で重心を運ぶには⇒腕と脚を身体重心の近くで動かす
前回はここまで投稿しましたが、今回は重心移動しやすい身体作りにフォーカスして書いていきます。
重心移動しやすい身体とは?
結論から伝えると、重心移動しやすい骨格であるということです。
陸上未経験者の方に質問すると
筋骨隆々で
体が大きくて
脚が長くて
という答えが返ってくるかもしれませんが、もちろんこちらも正解だと思います。
ただ、ここで考えて頂きたいことは
「なぜ筋骨隆々なのか?」
「なぜ体が大きいのか?」
「なぜ脚が長いのか」
ということです。
人間を透視して見てみると、筋肉の内側に骨がありますよね?
要するに骨格があってこその筋骨隆々な訳です。
では重心移動しやすい骨格とはどんな骨格でしょうか?
前回の投稿に沿って考えてみましょう。
重心移動しやすい走り方とは腕や足の重心で身体重心を運びやすい走り方であると定義しました。
その為には
- 腕を身体重心の近くで振る
- 脚を身体重心の近くに着く
以上の二点が大切だと記載しました。
すなわち、上記2点の事柄が起きやすい骨格が重心移動しやすい骨格であると言えます。
ここからはより深く考察してみましょう。
重心移動しやすい骨格(上半身)
これも結論から伝えます。
それはなで肩であるということです。
こちらの写真をご覧下さい。
ガトリン選手と山縣選手の写真です。
2人の肩のラインを見ると、随分と下に落ちているのが分かりますでしょうか?
この状態がなぜ良いのかというと
上記でも伝えている腕を身体重心の近くで振ることが自然に出来る為です。
逆に身体重心を上げることで腕の重心と近づけることも有効です。
「重心を高く保って走りなさい。」という言葉の裏には
この状況を作り出せることにも繋がっている訳です。
重心を上げる方法は背骨が重要になります。
これは次回以降の記事で書かせて頂きます。
重心移動しやすい骨格(下半身)
身体重心を運ぶ為には脚も重要であると記載しました。
具体的には脚を身体重心の近くに着くことです。
人間の脚はどこに付いているでしょうか?
答えは骨盤です。
骨盤というのは大きく分けて二つの部分に分かれています。
背骨と骨盤を繋いでいる仙骨という骨とその左右にある寛骨という骨です。
この2つの骨の独立性が非常に大切です。
寛骨と仙骨がそれぞれ独立して動くか否かで、重心が移動しやすいかどうかが決まります。
局面に分けて詳しく見ていきましょう。
通常、スプリント時に脚が振り出されると寛骨は後傾します。
この時に仙骨も同様に後傾してしまうと、骨盤全体が後ろに引っ張られてしまい、付随する脚は後方に流れていきます。
その為、身体重心の遠くに接地されてしまいます。
反対に、寛骨が後傾した際に仙骨が前傾していると、
骨盤全体が後ろに引っ張られることなく、付随する脚はそのまま真下に接地することが出来ます。
この骨盤の独立性は仙腸関節という仙骨と寛骨の繋ぎ目の関節の可動性によるものです。
つまり重心移動しやすい下半身の骨格は、仙腸関節の可動性が高い骨盤といえます。
ただ、この仙腸関節という関節は非常に可動域が狭く、意識して動かすことは困難となります。
その為、動かない関節と定義されることもあるほどです。
ですが実際には上記の仮説の通り、スプリントには寛骨と仙骨の独立性が有効とされているので
仙腸関節は動くし、可動域にも個人差があると考えれるかと思います。
この仙腸関節の可動域を広げるトレーニングもありますので次回以降に記載したいと思います。
まとめ
重心移動しやすい身体作り⇒重心移動しやすい骨格作り
上半身・・・身体重心と腕の重心が初めから近いこと⇒なで肩であること
下半身・・・身体重心の近くで脚が接地しやすいこと⇒仙腸関節の可動性があること
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